松尾スズキのブログに紹介されていて、
ブコウスキーを読む。
(ちなみに彼のブログはすこぶる面白い。)
30cmに勃起したペニス、バスルームに吐いたゲロ、
130kgある娼婦との人生最高のセックス、
ビール、徳用パックの白ワイン、スコッチその他あらゆる酒、
精液、競馬、ゲイ、小説家、詩人、蜘蛛、警察、政治家、
薄いピンク色の下着、マリファナ、死体、労働・・・
30篇ちかい短編は、それらの繰り返しだ。
汚らしく下品で、吐き気が出る。冷笑を浴びせる。
そこに静謐がある。例えばこうだ。
便箋をテレビのわきに置いた。いい気分ではなかった。泣きたかった。そこは静かだった。私の好きな静けさだった。オーブンや冷蔵庫が人間に見えた。いい人々という意味だが、腕があって、声も出せるようにみえた。彼らにいった。ゆっくりしていけよ、ここはいいぜ、ものすごくいいところかもしれないぜ。
『かわいい恋愛事件』
これを次ぐ言葉が見つからない。
表題作からも引用してみよう。
私たちは抱きあった。キャスは声を殺して泣いていた。涙がこぼれて落ちているのがわかった。私の背中に垂れた長い黒髪は、死者の旗のようだった。私たちは、悲哀に満ちた性愛を静かに楽しんだ。
『町でいちばんの美女』
誰だってブコウスキーのようである自分を否定できないし、
誰だってブコウスキーのようであってはならないと言うだろう。
言い負かされて終わるのが、悔しくて生きているようなもんだ。
でなかったら、とっくに死んでる。
2008年12月7日日曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)

0 件のコメント:
コメントを投稿