久しぶりの読書報告。
なんとも分厚いトフラーの「富の未来」を読む。
工業中心の物質経済から知識経済へと移行した先に何があるのか、
IT、ナノテク、宇宙開発、クローン、石油に代わる新しいエネルギー、
科学の進歩はどこへ向かい、何を成し遂げるだろうか。
そのとき、世界の教育、貧困、食糧危機、環境破壊、格差、高齢化、戦争、
といった様々な課題に対して、人類はいかなる解を提出するだろうか。
何度も繰り返し(読むのが退屈に為るくらい)繰り返し語られるのは、
何らの解決策もないと言うことは有り得ず、過去の歴史を省みれば常に
そうであったように、現在は夢物語か狂気としてしか見られない数々の
可能性の中から、必ずや次の世代を作る知識なり技術が生じるに違いない、
というものである。
そしてそれら知識・技術が生じるであろう可能性は、過去に例を見ぬほど、
膨大な選択肢を提示しており、尚且つ、急激なスピードで進化している。
私たちは、未来を悲観しなくてよい。
ますます加速する変化に戸惑いながらも、可能性は常に現実のものとなっており、
同時に問題が生じる(経済発展の裏側で格差が広がるように)とはいえ、
それすらも解決へと導く可能性の連鎖の中におり、それこそ現在の世界が得意とする、
スピードと変化のもらたす意味である、と。
特に目新しいことが書いているわけでもないが、執念を感じる。
人類の未来への確信だ。
そして僕は次の一節に襲われたとき
富の源泉となる労働と資本の本質が根底から揺らいでいることに
まるで重い砂鉄の袋で殴られたような衝撃を受け、眩暈がした。
私たちは最早後戻りできないところまで来てしまったのだ。
トフラーは、有名なプロシューマー(生産消費者)論を、
家事やボランティア、DIYといったものだけでなく、
ネットを通じた直販、セルフサービス、オーダーメード
といった、消費者の知識をレバレッジしたビジネスによって、
富が、バランスシートに表れる企業自身の資本以上に
拡大することについて論じる。
それは巨大企業が勝つ、従来の資本主義を転覆する可能性がある。
その最も先進的な例としてトフラーは、次の例を熱っぽく語る。
あらゆる面で、世界各地の抜け目のない企業は労働を「外部化」する巧みな方法をつぎつぎに編み出している。この点で最優秀賞を贈るべきは、貪欲で巨大なアメリカ企業ではなく、お好み焼きチェーンの「道とん掘」かもしれない。・・・テーブルにある鉄板で客が料理までする仕組みにしているのだから。
確かに、僕は「道とん掘」で調理をしたし、別の店では生肉をしゃぶしゃぶしたことがある。
いつの日か、食材を注文し自分で料理をし、食べ終わったら食器を洗って、さらには次の客の食材を買い出しにいく未来がくるだろう。それこそが輝かしき未来への潮流なのである。
たぶん。
2009年1月11日日曜日
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